プログラミング的思考ってよく聞くけど、つまり何なの?
難しいことは考えなくて大丈夫じゃよ。順番に確認していこう!
本記事では、プログラミング的思考とは何かという疑問から、どのように育んでいけばいいのかというお悩みまで、順に解消していきます。
具体的に分かりやすく解説しますので、「プログラミングなんて難しそう…!」と身構えている方も気軽な気持ちで読んでみてくださいね。
プログラミング的思考の育成は、けして子どもに限った話ではありません。大人にも非常に役立つ考え方です。少し深掘ることで、日常生活を楽にできるヒントも見つけることができますよ。
プログラミングってそもそも何?
プログラミング的思考の説明の前に…
「プログラミング」と聞いて何を思い浮かべる?
英語を使った難しいコードとか、コンピュータを使う頭が良さそうな人とかかなぁ…?
うんうん。確かにそれも間違ったイメージではないけど、プログラミングって、もっと身近なものなんじゃ。
「プログラミング」とは、 プログラミング言語というコンピュータが読み取れる言語を使って、コンピュータへの指示書をつくること。
テレビ、冷蔵庫、信号機、自動販売機、ポケットに入れて持ち歩いているスマートフォンまで、プログラミングによって動いているものはたくさんあります。
これらすべてのコンピュータは、プログラミングによって変換された指示書をもとに何かしらの「目的」を達成するために動いているのです。
プログラミングによって目的を達成する例を考えてみましょう。
例えば、エアコン。 「室内を涼しく保ちたい」という目的のためにどのような手段をとるか、エアコンが分かる指示書を作成して命令 (プログラミング) します。
正しくプログラミングされた指示書の命令通りコンピュータが働いた結果、「部屋の温度を涼しく保つ」ことができるという仕組みです。
状況によっては別の目的が発生し、その手段や手順が異なることもあります。 また、目的によっては手段が複数ある場合も。
目的が変われば手段も変わる。あらゆる目的達成のためにどのような手段をとるかが重要なんじゃ。
手順を考え、どこかでバグ(プログラム内の誤り)があれば直し、試行錯誤を繰り返す。これがプログラミングです。
小学校で必修化されるプログラミングに関しては、重要視されているのは技術ではなく「物事の考え方」。
- 何を選択して、手順を組み、どう解決していくか
それが今回お話ししていく「プログラミング的思考」です。
日常生活にも密接に関係する「 プログラミング的思考」とは
プログラミング的思考とは、文部科学省では以下のように説明しています。
自分が意図する一連の活動を実現するために、どのような動きの組合せが必要であり、一つ一つの動きに対応した記号を、どのように組み合わせたらいいのか、記号の組合せをどのように改善していけば、より意図した活動に近づくのか、といったことを論理的に考えていく力
参照元:小学校段階におけるプログラミング教育の在り方について(文部科学省)
え…なんか難しくない!?
はっはっは。大丈夫大丈夫!簡単に説明すると、こういうことじゃ!
プログラミング的思考とは
- 順序だてて考える
- 物事の仕組みを理解する
- 問題を解決する
分かりやすく具体的に直すと、このような考え方です。
・どんなしくみで動いているのか
・どんな順序をたどればいいのか
・効率のいい最適な方法はあるか
・どのような動きを組み合わせたらよいか
・どこか問題点はあるか
・どこをどう直せば解決するか
このようなプログラミング的なものの考え方は、「論理的思考」とも言われます。勉強や仕事だけではなく、日常の様々な場面で役に立つと注目されているのです。
パパへの頼み事も、プログラミング的にお願いするとこうなるぞ
洗濯を頼むときの例
- 汚れを落として
- 洗濯機に入れて
- 洗剤を入れて洗濯機のスイッチを入れて
- 洗い終わったら干して
- 乾いたらたたんでね!
「洗濯しておいて!」と頼むだけだと手順が分からないんだね
洗濯の例は極端だけどね
上記の例は極端すぎるかもしれませんが、このように日常生活にも密接な関わりを持つのがプログラミング的思考です。手順を考えて料理をしたり、旅先で効率よく回るために日程表を組んだり、例を挙げればキリがないほどです。
そして、人間であれば言葉の真意を読み取って動いてくれることもありますが、コンピュータはそうはいきません。
あらゆる場面でコンピュータが活躍する社会。たとえ専門家でなくても、プログラミング的思考は重要です。
プログラミング的思考が重視される理由は?
プログラミング的思考ってなんで重要なんだろう?
そうじゃな!プログラミング的思考がどんなことに役立つのか、なぜ重視されているのか見ていくことにしよう!
今でこそよく耳にするようになった「プログラミング的思考」。身につけることでいったい何の役に立ち、なぜここへきて注目されるようになったのでしょうか?
その答えを探していくと、すべては社会が急激に変化していることににつながります。
どのように社会が変化しているのか、そしてその社会ではどのような能力が必要になるのか詳しく見ていきましょう。
AI(人工知能)×ロボットの時代に対応できる力を身につけるため
まずは、プログラミング的思考と密接に関係するコンピュータについて着目してみましょう。
2015年のオクスフォード大学での研究では、10~20年後の日本の労働人口の49%が人工知能やロボット等により代替できるようになる可能性が高いと推計されています。
事実、事業のコンピュータ化のコストは急速に低下し、あらゆる場面でコンピュータの導入を目にする機会が増えました。
近所のスーパーもレジが自動化してるもんなぁ
仕事がなくなると言われている一方では、「webデザイナー」や「アプリ開発」などといった職種につく人々は近年増加傾向に。こういった仕事は今後新たに増えていくと予想されています。
時代の変化に柔軟に対応していくためには、プログラミングの早期教育が重要だと言われているんじゃ
グローバル化で「ヒト・物・情報」が自由に行きかう社会になったから
近年は、インターネット環境が充実し、交通環境も発達。さらには国際的な市場が拡大するグローバル社会になりました。あらゆる人々と様々な方法でコミュニケーションをとることが必要な世の中になっています。
日本人によくみられる、「察してもらう」「空気を読む」のが良しとする昔ながらの風習では通用しませんね。
「暗黙の了解」とかね。よくあるよね
- 誤解のないよう論理的に伝える
- どう話したら伝わるのか順序だてて考える
- 発信の内容に責任を持つ
こういったことにも、プログラミング的思考が活躍します。
コミュニケーションが苦手なタイプでも、プログラミング的思考を身につけることで順序だてて自信をもって話せるように。どう練習するのかではなく、いかに日常に染みこませるかが大切です。
整理して話すだけで、コミュニケーションが苦痛ではなくなるんじゃ
目的達成のために必要だから
よく勘違いされがちですが、プログラミングは目的ではなく「手段」です。
そして、プログラミング的思考と同じく大切なのが、その目的を作る 「アイデア」や「想像力」だということも忘れてはなりません。
こんなものがあったら便利だな、社会の役に立つかもといった考えじゃな
初代のiPhoneが登場したのは2007年。今からたった13年前の出来事です。
一人の起業家スティーブ・ジョブズの頭の中から登場したiPhone。
プログラミングは、こういった夢のようなサービスの実現や、自身や社会の目的を達成するための手段にすぎません。アイデアを生み出す「余白」が必要であることも覚えておいてくださいね。
ジョブズ…!すごい!!
プログラミング的思考を育む方法を3つの視点から解説
プログラミング的思考についてはだんだん分かってきたけど、どうやったら身につくの?
そこが一番の問題じゃな
プログラミング的思考とは何なのか、なぜ重要なのか、順に解説してきました。一番気になることは、どうやって育んでいくかというところかと思います。
ここでは、3つの視点からプログラミング的思考の育み方を紹介していきます。
①小学校で必修化されるプログラミング教育
学校では2020年度からのプログラミング教育の必修化で、プログラミング的思考を「体験的に」身につけていくことを目指しています。
プログラミングに関する知識や技術の習得が目標ではありません。
プログラミング学習を通してコンピュータのしくみを理解しながら、自分や社会の問題解決のためにどのように役立つかを考える。そういった能力の育成です。
具体的には、プログラミングの授業として特別に展開するのではなく、教科の中に盛り込み実施していくとしています。どのように盛り込まれるのか、必修化に関する詳しい説明はこちらの記事で紹介しています。
②家庭で一緒に楽しむ
日常で考えさせるには、親が一緒に興味をもって楽しむことが大切。
例えば、おつかいを頼むときにもひと工夫。お財布と一緒にこんな指示書を渡してみてください。
秘密のミッションみたいで面白いね!おやつのために頑張って安い牛乳探しちゃうね!
「プログラミングって難しくて専門的。やりたい人だけやればいい」のスタンスからは卒業です。
「なんだかよく分からないけど、便利で楽しくて誰でもできる!」と率先して楽しむ。それがゲームでもおもちゃでもなんでもいいのです。
今はプログラミング的思考が学べるツールが豊富に用意されているからね
③習い事として本格的に学ぶ
本格的にプログラミング学習を考えているなら、「教室」に行ってみることをおすすめします。
確かに、学校でプログラミング学習の足掛かりを作ることは十分可能です。 しかし残念なことに、小学校で学べる内容は限度があり、問題視されている準備不足が完全に解消されるまでにはまだまだ時間がかかります。
なにより、プログラミング教室の魅力を知らずに過ごすのはもったいない!
- 知識のある講師に教えてもらえる
- 子どもの個性を伸ばしてくれる
- 興味に寄り添ってくれる
- 同じ目標を持つ友達が増える
- 分からないことをその場で解決できる
これらのメリットの他にも、教室で学ぶことの魅力はたくさんあります。興味が湧いた方は、一度お近くの教室を探してみてはいかがでしょうか?
無料体験に行くだけでも世界が広がるぞ
「プログラミング的思考」がこれからの時代を生き抜く力に!
「プログラミング」が個人のスキルとして必須であるとは言えないかもしれません。しかし「プログラミング的思考」がこれからの時代を生き抜くために必須であることは間違いありません。
「分からない」「難しい」と目をつむってしまうのは、非常にもったいないこと。
知ることから始めて身の回りの変化を受容してみれば、お子さんのそして親御さん自身の人生がガラッと変わるかもしれませんよ!
プログラミング的思考って、難しく考えなくてもよかったんだね
その通り!しかも子どもだけじゃなくて羊ちゃん、キミにもすごく大切なことなんだよ
そうだね! そうだね!プログラミング的思考を身につけて、 これからの時代を強く生き抜くぞ~!!!
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